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従前からの退職金制度
日本では昭和40年代からの高度成長期に退職金を導入した大企業の流れを受けて中小企業でも、漸次退職金が導入されていきました。 当時は物価も年々上昇していたため、今後数十年後の退職年齢を見据えたときの物価を考慮して退職金制度が考え出されていたために 多くの退職金制度は、当時からすれば数十年先の退職時の基本給に連動して決定される方式を用いていました。
この基本給連動型退職金制度はわかりやすくいうと、退職時の基本給×退職時の勤務年数に応じた支給係数で算出する方式で、現在でも退職金制度のスタンダードなタイプになっています。
しかし物価も安定し、人材の流動化は盛んになった現在では、この制度をそのまま維持することによって、様々な弊害が出てくるように なりました。
- 通常、基本給は毎年の定期昇給により年功的に運用されていることが多いため、それに連動し退職金も年功色が強まってしまう。
- 基本給が何らかの原因で高騰すると退職金支給額までもが膨れ上がってしまう。
- 賃金制度はそのときどきの経営環境に応じて柔軟に変更される必要があるが、基本給と退職金制度が連動していると、賃金制度の変更を阻害することになる。
確定給付型の制度であるため、その運用リスクが会社に残る。
また当時の物価上昇を考慮して設定されていた退職金積立の予定利率もバブル崩壊以降は急激に金利が下降しはじめ、その積立不足を企業 が補填せざるを得ない状況になっています。特に数年前から大手企業では、厚生年金基金や企業年金への拠出による特別損失を計上するケース も多く見受けられますが、中小企業でも他人事では決して済まされない問題です。
当時から退職金制度の運用に当たっては生命保険会社や信託銀行で販売されていた税制適格退職年金という制度を利用するケースが大半でした。
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